北海道新聞記事を公開
2008年 04月 04日
就労訓練充実へ、来月にも着工
資金援助呼びかけ
障がい者の就労支援に取り組む函館市のNPO法人セラピア(平田聡理事長)は、サービスの充実に向け、同市亀田町20番9号の「障がい者自立支援センターセラピア」の改修に着手する。施設内の段差をなくすなどして活動しやすくし、より多くの障がい者に利用してもらう考え。五月末の着工を目指しているが、公的な援助がないため財政的には厳しい状況で、市民に寄付などの協力を求めている。(小森美香)
セラピアは、2006年設立。昨年6月には、施設内に持ち帰り専用の喫茶店「カフェ・セラピア」を店内で飲食できる喫茶店に変え、多くの障がい者に就労訓練の場を提供する計画だ。
改修には、約百五十万円が必要。社会福祉法人新日本友の会(東京)から受ける百万円の助成と、賛助会員の協力などで資金を賄う考えだが、やや厳しい状況だ。
現在、施設の利用者は、2人で3人が待機中。利用者たちは、ボランティアの手を借りながら、コーヒーやソフトクリームの販売に取り組んでいる。男性利用者(35歳)は、「トイレが使いやすくなると助かるな。他にもたくさん来たい人がいるんです」と話す。改修後は、10人が利用できる。障がい者自立支援法に基づく就労継続支援事業の指定も受けられる見通しで、指定後は現在1日千円の利用が半額ほどに抑えられると言う。平田理事長は、「1日も早く改修し、多くの方に利用してもらいたい。少しでも協力を得られれば」と話している。問い合わせは、メールselapia@msc.ncv.ne.jpまで。
平成20年4月4日 北海道新聞朝刊